バラの剪定をする前に

なぜバラは開花するのか。

私たち人間にとっては観賞する目的で咲かせますが、バラにとっては結実し子孫を残すためです。

私たちが行う最高の剪定とは「結実する枝を作る手助けをすること」なのです。

それが長い間元気に生長し美しい花を咲かせることにつながります。

剪定しなくてもバラは咲きます。ではなぜ剪定するのか。私たちが枝の整理をすることで咲きムラのないようにし、蒸れを防ぎ、ひとつひとつの花の美しさがひきたつようになるのです。

常にバラの樹高、伸び幅をコントロールして好みの樹形に仕立てる弱い(軽く切る)剪定を繰り返すことを「整枝」といい、短く全体を切る作業を「剪定」といいます。

夏の整枝 剪定

一番花が終わった枝から花がらを切ります。全体が終わったら樹高の3分の1短くします。 この段階でくっつきすぎる枝は選んで切り落とします。
その後 切った枝先にある芽から新芽が吹いてきます。四季咲品種ならその先端にまた蕾がつきます。この作業を繰り返し秋まで行うことでバラの花が咲く空間がつくられます。
葉をむだに落としすぎず、混み合わないように中に向かって伸びる枝を抜き取ります。 8月下旬から9月中旬にかけて夏の剪定をするのですが、今年植えた新苗、若い苗、植え付けたばかりの苗は整える程度にした方が生育に支障をきたしません。

冬の剪定

12月から翌年2月までは休眠期なので葉を落としかなり枝を切ってもダメージは少なくすみます。
春にどんな高さや樹形にするかをイメージして剪定します。
1~2月にブッシュタイプなら2分の1くらい切ってもかまいません。昨年伸びた枝を残す剪定にしましょう。 咲く枝と咲かない枝があるのは、その枝の充実度にもよります。細すぎる枝、日陰、水分不足の時も花芽はつかないことがあります。