ブックタイトルKomatu Garden Rose Collection 2014-2015

ページ
13/84

このページは Komatu Garden Rose Collection 2014-2015 の電子ブックに掲載されている13ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

Komatu Garden Rose Collection 2014-2015

ブックを読む

Flash版でブックを開く

このブックはこの環境からは閲覧できません。

概要

Komatu Garden Rose Collection 2014-2015

コマツガーデンは今年で46周年を迎えます。創業者は私の父、小松孝一郎です。父は戦後間もなく生活のために働きだしましたが、小さい頃より自然が好きで、特に植物が好きで、中でもバラに魅せられたひとりでした。昭和30年頃、外国から輸入されたというバラを横浜まで買いに行くほど、熱を上げていました。さらにバラに対する想いは募り、とうとう自社生産に踏み切ったのです。木製のハウスに接がれたばかりの新苗が整然と並び、新芽が伸びていく様は壮観でした。それから独立し、現在のコマツガーデンの前身である総合園芸店をオープンしました。いよいよ私の代になり、受け継ぐ仕事の多さとその難しさに困惑していたところで出会ったのがオールドローズでした。素の持つ美しさにすっかり虜になった私は、仕事の方向性をオールドローズにかけてみようと取り組みはじめました。24歳の頃です。実際にやってみると失敗の連続で、みずからの手で栽培することの苦労を知るのに時間はかかりませんでした。苗作りの大変さを身を持って痛感しました。それでも続けてこられたのは「オールドローズの美しさを広めたい」というただその想いだけでした。品種によって独特の特徴があり、その美しさを一年に一回しか見ることができないバラだからこそ、いとおしく思えてなりませんでした。それから間もなくバラ苗専門店として再出発しました。そして出会ったのがイングリッシュローズです。カップ咲きのコンスタンス・スプライ、グラハム・トーマス、イングリッシュ・ヘリテージはこれまで見たことのないバラで、すっかり魅せられてしまいました。このバラたちのライセンスをいずれ取得し、みずから生産することになろうとは、思いもよりませんでした。「できたらいいな」くらいの気持ちでしたが、当時はこのカップ咲きタイプは「バラではない」とまでいわれていたので、本当にやっていけるのか不安でいっぱいでした。それでも私は、思い入れのあるこのバラを自分で育てて、日本の環境に適した品種を紹介しようと決心しました。山梨県北杜市白州町に農場を構え、こうして現在では、生産から販売に至るまで取り組めたことは財産です。バラとともに歩むことで、わずかでもバラの普及ができたなら何よりもうれしいです。KomatsuGarden11